エッチングの廃液問題でエッチングのピンバッチが作りにくい場合に
「工場はシルク印刷のピンバッチを提案してきます。」
と前回ご案内させていただきました。
以前からエッチングでは細かすぎて表現しきれないデザインの時には
シルク印刷のピンバッジを制作しますが、エッチングのようにメッキラインで色の周りに縁取りを作ると
エッチングっぽく見えます。
この時、シルク印刷のメッキを厚くすると よりエッチングのピンバッジに見えます。
エッチング
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凹んだ部分に塗料を流し込む | |
断面図 |
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塗料は材料の凸より低い
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シルク印刷 | 材料の上に印刷をします。 | |
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塗料は材料の上に載っている。(材料の一番高い部分より、塗料は低い)
通常のシルク印刷はメッキをかけても、塗料は材料の上に載っている感じですが
メッキを強く・厚くかけると
のように、メッキの厚みで、塗料より高く(厚く)することが出来ます。
ここまでメッキを厚く盛ると、エッチングのように見えます。
10年以上前からこの方法はあるのですが、最近はメッキのかけ方で
かなりエッチング風シルク印刷とエッチングのピンバッチの見分けがつき難くなっています。
(10年前のエッチング風シルク印刷ピンバッチは今より見分けは簡単でした。)
印刷部分'(塗料の部分)をルーペで見たりすれば、シルク印刷の網目が若干みえるので
完全に誤魔化せる訳ではありません。
新規にピンバッジ工場を開拓しようとする時に
よく「擬七宝の品質を見えれ、その工場の品質が分かる。」
と、ピンバッチの業界では言われますが
このエッチング風シルク印刷をみせて、「エッチング風シルク印刷」と分かる営業さんと話をしようと心がけています。
営業さんレベルで、エッチング風シルク印刷をぱっと見で判断できる人はなかなかいませんが。
社長・工場長でも見分けられない人も結構います。
しかし、メールに添付した写真だけをみて
「これはエッチング風シルク印刷だね」と、あてた工場の人がいます。
その方は、なにか分からないこと・困った時にいつも相談にのってもらう人です。