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台湾からの贈り物—ピンバッジとスナックに込められた思い

台湾からの贈り物—ピンバッジとスナックに込められた思い

火曜日に、子どもの高校の台湾の姉妹校から、1泊のホームステイのために2人の台湾の高校生が我が家に来てくれました。短い滞在時間でしたが、彼らと過ごした時間はとても楽しく、貴重な経験となりました。滞在中、いろいろな文化的な交流があり、その中でも特に印象的だったのは、お土産としていただいた品々でした。

ピンバッジ タピオカミルクティ
最初にいただいたのは、タピオカミルクティーのピンバッジでした。ピンバッジをくれた高校生のお母さんは、タピオカミルクティー発祥の街の台中出身だそうです。お土産を受け取ったとき、そのピンバッジがとてもユニークで面白いデザインをしていることに気づきました。タピオカミルクティーの発祥の地として有名な台湾では、この飲み物が大変人気があり、世界中にその文化が広がっています。このピンバッジには、台湾の台中発祥であることが記載されており、その説明文を見たとき、台湾の文化と誇りがしっかりと伝わってきました。

実際、台湾人の妻(彼女は台北近郊の出身ですが大学時代は台中で過ごしています)が「このピンバッジは、台中発祥の会社のものだ」と言いながら、ピンバッジの台紙の裏を見て、台中を強調する点についてとても好感を持っていると話していました。台湾という場所は、タピオカミルクティーをはじめとする多くのグルメや文化の発信地として注目されていますが、このピンバッジに込められた「台中発祥」というメッセージは、単に商品を売るためではなく、地域の誇りや伝統を大切にする姿勢が感じられました。その点にとても感動しました。

また、このピンバッジはただの小物ではなく、素材やデザインにもこだわりが感じられました。擬七宝という技法を使った高級感のあるピンバッジで、手に取るとそのしっかりとした作りに驚きました。コストをかけたしっかりとした作りのピンバッジを、外国の高校生がわざわざお土産として持ってきてくれるというその気持ちに、心温まる思いを感じました。彼らの気配りが、ピンバッジ一つからでも伝わってきて、感動を覚えました。
(私がピンバッジ屋さんとは知らずのたまたまの偶然に喜びと面白さが倍増です。)

乖乖お菓子
次にいただいたお土産は、台湾のスナック菓子でした。このお菓子は「グアイグアイ」という名前で、台湾の中国語では「乖乖」と書きます。日本ではあまり知られていないかもしれませんが、台湾では昔から子ども向けのお菓子として親しまれています。興味深いのは、この「グアイグアイ」という名前の意味です。「乖乖(グアイグアイ)」は、中国語で「いい子」「お利口さん」といった意味があり、子どもたちに「いい子でいるように」との願いが込められています。

さらに面白いことに、台湾ではこのお菓子が単なるお菓子ではなく、少し変わった習慣に結びついているのです。実は、「グアイグアイ」はIT企業から始まった習慣があり、パソコンの横に置くと、機械が正常に動くと信じられているのだそうです。この考えが広がることで、今ではIT業界に限らず、工場の機械などにも「グアイグアイ」が置かれるようになっています。スナック菓子の裏にこんな面白い文化があったなんて、驚きました。

お菓子のパッケージには「フリーズしない」と書かれており、このフレーズがまたユニークでした。「フリーズしない」という表現が、まるでIT関連の用語のようにも感じられ、技術的な印象を与えました。これも「グアイグアイ」がIT業界と深い関わりを持つ証だと思うと、ますます興味深く感じました。

このお菓子をくれた高校生のお父さんがエンジニアであることも、納得できる話でした。おそらく、彼の父親がエンジニアとしての経験や文化を大切にし、その影響を受けた高校生が「グアイグアイ」をお土産に選んだのでしょう。この小さなお菓子を通して、台湾の独自の文化や習慣が伝わり、台湾という国が持っているユニークな魅力を感じることができました。

そして、翌日には、中国のピンバッジ工場の台湾本社の方とお話をする機会がありました。彼とは、先ほどいただいたタピオカミルクティーのピンバッジや「グアイグアイ」スナックについて盛り上がりました。台湾のピンバッジ文化や、台湾本社としての視点から、製造過程や流行の変遷についてなど、非常に興味深い話を聞くことができましたし自分のパソコンの横、他の従業員もパソコンや機械の横においているよとのことです。ピンバッジにはただの装飾以上の意味が込められていることを再認識し、さらにその背景にある文化やストーリーを知ることができて、とても楽しかったです。

また、この方が語る「グアイグアイ」の話も面白く、台湾と中国のIT業界や製造業におけるつながりや、文化の影響がどのようにお菓子に反映されているのかを知ることができました。言葉では簡単に説明できないような深い話題が次々と出てきて、台湾と日本の関係、さらにはお土産としての意味が深まったように感じました。

1泊の短い滞在でしたが、台湾の高校生との交流は、私にとってとても意味のある時間でした。お互いに言葉や文化の違いを越えて、さまざまな話をすることができ、外国の文化に触れる貴重な体験をしました。彼らが持ってきてくれたお土産も、単なる物品としてだけでなく、それぞれの背景や意味を深く知ることができ、より一層楽しい時間となりました。

今後も、このような異文化交流の機会を大切にし、台湾の友人たちともっと深くつながりたいと思います。また、彼らが帰国してからも、このピンバッジやスナック菓子を見るたびに、あの楽しかったホームステイの思い出が蘇り、心温まる気持ちになることでしょう。

異文化交流にもピンバッジは最適なんだな。
もともとのピンバッジが世界的に広がった理由も異文化交流からだったな、と再確認できました。

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