
一般的なピンズ(ピンバッジ、ピンバッチ)は、金メッキ・ニッケルメッキ(銀色)・黒ニッケルメッキ(黒色)にてよく製作されますが、古美メッキ(アンティーク風のメッキ)にて製作されることもあります。
凹凸プレスのピンズは凹部分を砂目状にすることが多いのですが(凹凸のメリハリを出すため)、古美メッキは凹部分を平らにすることがほとんどです。
古美メッキは通常のメッキのあとに、化成処理などによって古い雰囲気を出します。
古美メッキをかけたあとに、表面を磨くことにより、(凸部分は磨かれ、凹部分は磨かれないため)凸部分は凹部分より古美が薄くなります。
そのため、他の金メッキやニッケルメッキなどに比べると、メッキの個体差が出ますが、これは味わいのひとつだと思います(1個1個メッキの色合い・濃淡・濃淡の場所、が少しずつ異なります)。
この濃淡が古美の風味を出し、また凹凸のメリハリを出します。
古美メッキのときに、凹部分を砂目状にすると、凹砂目の部分は磨けないため、墨で真っ黒くなってしまい風味が出ません。
このように通常のメッキに加え、古美用の処理が必要になるために、金メッキやニッケルメッキなどと比べるとコストが上がってしまいます。